「ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ」(Hey-Hey-Hey-Hey)は、リトル・リチャードの楽曲である。1956年5月9日にルイジアナ州ニューオーリンズにあるJ&Mスタジオでレコーディングされ、1958年1月にシングル盤『グッド・ゴリー・ミス・モリー』のB面曲として発売された。後にビートルズやボブ・シーガーらによってカバーされている。
背景
1955年にリトル・リチャードは、ジェリー・リーバーとマイク・ストーラーによって書かれた楽曲「カンサス・シティ」のカバー・バージョンのレコーディングを行なった。カバー・バージョンのレコーディングは、1955年9月13日(ロバート・ブラックウェルがプロデュース)と11月29日(アート・ループがプロデュース)の2回に分けて行われた。
1955年9月13日に録音された音源は、1952年に発売されたリトル・ウィリー・リトルフィールドによるカバー・バージョンに近いアレンジで、1970年11月に発売されたコンピレーション・アルバム『Well Alright!』に収録された。1955年11月29日に録音された音源は、リトル・リチャードによって大幅に作り変えられ、後半が「Hey, hey, hey, hey; Hey baby, hey child, hey now」というフレーズのリフレインに変更された。11月29日版は、1958年後半に発売された3作目のアルバム『ザ・ファビュラス・リトル・リチャード』に収録されたのち、1959年4月にはシングル盤としてリリースされた。
「カンサス・シティ」の第2バージョンがレコーディングされた6か月後、本作のレコーディングが行なわれた。本作には「カンサス・シティ」の第2バージョンの後半のフレーズが含まれている。本作は、1958年1月にシングル盤「グッド・ゴリー・ミス・モリー」のB面曲としてリリースされた後、7月に発売されたアルバム『リトル・リチャード』に収録された。
クレジット(リトル・リチャード版)
- リトル・リチャード - ボーカル、ピアノ
- リー・アレン - バンドマスター、テナー・サックス
- アルヴィン・タイラー - バリトン・サックス
- エドガー・ブランチャード - ギター
- アーネスト・マクリーン - ギター
- フランク・フィールズ - ベース
- アール・パーマー - ドラム
カバー・バージョン
ビートルズによるカバー
ビートルズは、1962年9月5日にキャヴァーン・クラブ公演で初めて演奏しており、同年12月にハンブルクのスター・クラブ公演でも演奏した。
1964年10月18日に「カンサス・シティ」のカバー・バージョンをレコーディングした際、ビートルズはリチャードによるカバー・バージョンに忠実なアレンジで演奏した。この日に録音された演奏は、1964年12月4日にパーロフォンから発売された4作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ビートルズ・フォー・セール』のA面6曲目に収録され、アメリカでは1965年6月14日にキャピトル・レコードから発売された『ビートルズ VI』にオープニング・ナンバーとして発売された。日本ではシングル盤としても発売され、B面には「アイル・フォロー・ザ・サン」が収録された。
1994年に発売された『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』には、1963年7月16日にBBCラジオの番組用に録音された演奏が収録されている。
クレジット(ビートルズ版)
※出典
- ポール・マッカートニー - ベース、リード・ボーカル
- ジョン・レノン - リズムギター、バッキング・ボーカル
- ジョージ・ハリスン - リードギター、バッキング・ボーカル
- リンゴ・スター - ドラム
- ジョージ・マーティン - ピアノ
その他のアーティストによるカバー
1974年、テン・イヤーズ・アフターはアルバム『バイブレーションズド』に「Going Back to Birmingham」というタイトルでカバー・バージョンを収録。
ボブ・シーガーのカバー・バージョンは、1989年公開の映画『ロードハウス/孤独の街』のサウンドトラック盤に収録された。ファッツ・ドミノによる「Blue Monday」のカバー・バージョンと同じセッションで録音されたが、長らく未発表のままであった。その後、2011年に発売されたコンピレーション・アルバム『Ultimate Hits: Rock and Roll Never Forgets』からの先行シングルとしてリリースされて22年越しに日の目を見ることとなった。
ザ・ジム・ジョーンズ・レビューは、2008年に発売したデビュー・アルバムに本作のカバー・バージョンを収録。その後ライブの定番曲となった。
脚注
注釈
出典
参考文献
- Dogget, Peter; Humphries, Patrick (2010). The Beatles: The Music And The Myth. Omnibus Press. ISBN 0-8571-2361-0
- Dowlding, William J. (2009). Beatlesongs. Touchstone. ISBN 1-4391-4719-1
- Everett, Walter (2001). The Beatles As Musicians: The Quarry Men through Rubber Soul. Oxford and New York: Oxford University Press. ISBN 978-0-19-514105-4. https://archive.org/details/beatlesasmusicia00ever
- Russell, Jeff P. (2006) [1982]. The Beatles Complete Discography. Universe. ISBN 0-7893-1373-1
- White, Charles (1994). The Life and Times of Little Richard: The Quasar of Rock. Da Capo Press. ISBN 0-306-80552-9
外部リンク
- Hey-Hey-Hey-Hey - Geniusの歌詞ページ
- Kansas City / Hey-Hey-Hey-Hey! - Geniusの歌詞ページ


