桑原 政(くわばら ただす/せい、1856年3月30日(安政3年2月24日) - 1912年(大正元年)9月9日)は、明治時代の実業家、政治家。衆議院議員(3期)。
経歴
桑原幾太郎の二男、幕末の水戸藩士・藤田東湖の甥として江戸に生まれる。1880年(明治13年)工部大学校鉱山学科を卒業し、1882年(明治15年)同校助教授を経て、1883年(明治16年)別子銅山技師に転じる。1885年(明治18年)藤田組に招かれ、翌年大阪の天満、天神、木津、渡辺、肥後の5大橋の改築の鉄材購入を兼ねて鉱山業視察のため欧米に遊学した。
1892年(明治25年)藤田組を辞し、桑原工業事務所(のちの桑原商会)を開設。ついで内国勧業博覧会審査委員を務めたのち、豊洲鉄道、明治炭坑、九州炭鉱、京阪電鉄などの取締役や社長を歴任した。また、大阪商業会議所特別議員を務めた。
1898年(明治31年)5月、第5回衆議院議員総選挙で茨城県第一区から出馬して当選。第7回、第8回総選挙でも当選し、衆議院議員に3期在任した。
親族
- 伯父:藤田東湖(水戸藩士)
- 兄:桑原力太郎(陸軍少佐、西南戦争で陣没)
- 姉:豊田芙雄(女子教育家、日本の保母第1号)
脚注
注釈
出典
参考文献
- 服部鉄石『茨城人物評伝』服部鉄石、1902年。
- 成瀬麟、土屋周太郎編『大日本人物誌 : 一名・現代人名辞書』八紘社、1913年。
- 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
- 上田正昭ほか 監修『講談社日本人名大辞典』講談社、2001年。ISBN 4062108496。
- 高橋裕、藤井肇男 共著『近代日本土木人物事典: 国土を築いた人々』鹿島出版会、2013年。ISBN 4306094294。


