伊奈波通駅(いなばどおりえき)は、岐阜県岐阜市矢島町にあった名古屋鉄道岐阜市内線本線(長良線)の駅(停留場)である。
伊奈波神社の最寄り駅で、駅からは徒歩5分の距離であった。
歴史
岐阜市内線は美濃電気軌道の路線として1911年2月に岐阜駅前駅から今小町駅(のちに泉町駅に統合)までの区間が開通、同年10月にはその今小町駅からさらに本町駅までの区間が延伸された。当駅はこの第2期開通区間の開業と同時に開設された。
戦後、当駅を含む岐阜市内線の徹明町駅 - 長良北町駅間はモータリゼーションの進展もあり業績がふるわず、結局1988年に市内交通の妨げとなることから廃止された。当駅もこれに合わせて廃駅となっている。
- 1911年(明治44年)10月7日 - 美濃電気軌道市内線の今小町駅 - 本町駅間の開通と同時に開業。
- 1988年(昭和63年)6月1日 - 岐阜市内線の徹明町駅 - 長良北町駅間の廃止に伴い廃駅となる。
駅構造
- 併用軌道上に相対式2面2線の乗り場が設けられていた。駅舎はない。
- 折り返し用のポイント(分岐器)が設けられており、一部の便は当駅で折り返し運転を行なっていた。
配線図
その他
- 岐阜市内線本線は当駅以北の区間(本町駅 - 材木町駅 - 長良橋駅間)にクランク状の急カーブ(半径40 - 60 m)があったため、大型車は入線することができなかった。そのため長良北町駅行きのほとんどはモ550形であった。伊奈波通駅の折り返し運転はその影響が無いため、モ570形も使用された。
- 全国選抜長良川中日花火大会(7月最終土曜日)と長良川全国花火大会(8月第一土曜日)の際は、伊奈波通駅 - 長良北町駅は運休し、伊奈波通駅での折り返し運転が行なわれていた。この区間運転は観客運搬のための増便が行なわれ、この時はモ590形やモ580形といった大型車も使用されたという。
隣の駅
- 名古屋鉄道
- 岐阜市内線
- 大学病院前駅 - 伊奈波通駅 - 本町駅
脚注
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧



